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西岩代伝統芸能保存会とは?

西岩代伝統芸能保存会とは、和歌山県指定無形民俗文化財である「西岩代の獅子舞」「西岩代の子踊り」を保持する会で、江戸時代から伝わる伝統芸能を、そのままの形で絶やすことなく次の世代へ継承し守るための活動をおこなっています。

西岩代の獅子舞

  • 第65回全国青年大会(日本青年団協議会主催)の文化部門・郷土芸能の部に和歌山県代表として出場、「最優秀賞」と「後藤賞」をダブル受賞し日本一に輝く。

    西岩代の獅子舞の起源は詳らかでないが、元禄年間(1688~1704)以前は木製の獅子頭で、現在とは全く異なる舞の獅子舞があったと推測される。

    18世紀中頃から19世紀初頭にかけて日高地方で伊勢大神楽が流行し、その影響を受け紙製の獅子頭となり舞も変化した。

    西岩代八幡神社には鬼面とその収納箱が残っており、収納箱に寛政5年(1793)巳8月15日の墨書があり保存されていることから、その頃には西岩代八幡神社の祭禮で獅子舞が奉納されていた事が確認される。

  • その後、太平洋戦争の影響等によって、獅子の舞・笛・太鼓・鬼との掛合いの繊細な部分が省略され、簡略化の一途を辿っていた。

    しかし2000年頃より古老の指導を仰ぎ古来の獅子舞の姿を取り戻そうと動き始め、2010年に伏山・中村・戸仲の3地区の20代・30代が中心となり獅子舞の継承・保存を行う「西岩代獅子舞伝承会」を発足し50年間途絶えていた「汐汲みの舞」を復活させた。

  • 西岩代の獅子舞は祭禮時に神前の四隅・八方を祓い清める「道中」、神への奉納の舞である「御釈」、豊年の御礼及び五穀豊穣を祈願する「高い山」、下世話な話や艶話で氏子・観衆を楽しませる「唄」「銀の簪」、鬼に呑まされた御神酒で酔っ払った獅子が荒ぶる「残獅子」の6曲から構成されており、各曲目の中にも型がある、6曲32の型で神楽色の強い笛・太鼓の囃子に合わせ歌舞伎の見えに似た極めが随所にありながら、静と動のメリハリ・剛と柔の抑揚も併せ持つ、日高地方の獅子舞の中でも特色のある「阿の雄獅子」である。

西岩代の獅子舞は日高流の獅子舞の南限にあたり、古座流の獅子舞との境界線に位置し、それを証するように日高流の獅子頭に古座流の獅子幕(前掛け部分の柄は日高流)を付けており、舞の形態も伊勢太神楽の影響を色濃く受けた日高流の舞の型の中に、伊勢太神楽よりも古い時代の熊野地方に見られる舞の型(宮入りの舞、汐汲みの舞、舞、舞反し)が含まれている事も特徴である。

西岩代の子踊り

  • 岩代の子踊りは、日本一の梅の里として知られる日高郡みなべ町西岩代及び東岩代に伝承された子どもによる祭礼踊りです。

    子踊りは、西岩代八幡神社の氏子3地区(大字戸仲・西中村・伏山)、東岩代八幡神社の氏子4地区(大字久木・中根・東中村・浜)にそれぞれ伝承し、両社の秋祭りでは常設の長床舞台で地区ごとに異なる踊りを奉納します。

  • 当地で子踊りがいつ頃から始まったかは定かではありませんが、西岩代八幡神社の慶長14年(1609)の棟札写しには「八月十五日御祭礼に村内若者狂言仕候」とあり地芝居が奉納されるなど、同社では古くから神社の祭礼に若衆が舞台芸能を奉納していたことが知られます。

    古くは若衆が踊りを奉納したようですが、当地で獅子舞が流行して若衆が奉納するようになると、年少の男子が踊りを代わって奉納するようになったので「子踊り」と呼ばれるようになったと伝えられます。

  • 子踊りの踊り子は、各地区とも3,4歳~11,12歳までの子どもがつとめます。祭りの日が近づくと、地区ごとに踊りの練習が始まり、祭りの当屋になった家の庭先や地区の会館に毎夜集まって、青年団の若者が師匠となり子どもたちを相手に踊りを手とり足とり教えます。

    西岩代の子踊りは、西岩代八幡神社の秋祭禮当日に境内にある和歌山県内最古の回り舞台(和歌山県指定有形民俗文化財)で奉納されます。この際、舞台には地区ごとに色鮮やかな引き幕が張られ、締太鼓により先触れ太鼓が囃されます。拍子木とともに音頭取りの若衆が土地訛りでユニークな踊りの口上を述べた後、引き幕が開けられ、音頭の歌と締太鼓の拍子に合わせて子踊りを演じます。

踊りは各地区ごとに、演題に合わせた小道具を持った踊り、何も持たない手踊り、日の丸扇を持った扇踊りなどを披露します。なかには舞台上で無邪気に動き回り、途中で泣き出す小さな子などもいますが、観衆はそれも子踊りに付き物の余興として、その可愛らしい様子を楽しみます。

保持する文化財

分類 内容 日程等 備考
和歌山県文化財指定 和歌山県無形民俗文化財指定(無民第54号の2) 昭和52年3月16日 西岩代の子踊り
みなべ町文化財指定 みなべ町無形民俗文化財指定(無民第5号) 平成24年2月20日 西岩代の獅子舞
和歌山県文化財指定 和歌山県無形民俗文化財指定(無民第54号の2) 平成28年3月15日 西岩代の獅子舞

保存会が保持する文化財には「西岩代の獅子舞」、「西岩代の子踊り」の2つがあります。

西岩代の獅子舞

西岩代の獅子舞のパート構成としては、「獅子舞」、「鬼」、「太鼓」、「笛」が存在し、それぞれのパートが代々受け継がれし技を合わせることによって、芸能を演舞しています。

  • 太鼓・笛

西岩代の子踊り

西岩代の子踊りは、伏山の「奴房踊り(棒踊り・扇踊り・手踊り)」、西中村の「黒髪の舞」、戸仲の「千本桜・扇舞・花桜」の3つの踊りで構成されています。

[伏山「奴房踊り(棒踊り・扇踊り・手踊り)」]

  • 棒踊り

  • 扇踊り

  • 手踊り

[西中村「黒髪の舞」]

  • 導中戻り籠

  • 黒髪の舞

[戸仲「千本桜」]

  • 花桜

  • 扇舞

  • 手踊り

西岩代の獅子舞曲目

西岩代の獅子舞曲目は本宮、宵宮と2種のバージョンがあり、それぞれ「道中」「御釈」「高い山」「唄」「銀の簪」「残獅子」の演舞構成で表現されます。

本宮

1.「道中」~神前の四隅・八方を祓い清める~
  • ①宮入りの舞(ミヤイリノマイ)
  • ②姿見(スガタミ)
  • ③姿見反し(スガタミカエシ)
  • ④上がり(アガリ)
  • ⑤下がり(サガリ)
  • ⑥舞(マイ)
  • ⑦横下がり(ヨコサガリ)
  • ⑧塵祓い(チリハライ)
  • ⑨塵祓い反し(チリハライカエシ)
  • ⑩舞反し(マイカエシ)
  • ⑪錠閉し(ジョウトシ)
  • ⑫錠閉し反し(ジョウトシカエシ)
  • ⑬汐汲みの舞(シオクミノマイ)
  • ⑭下がり(サガリ)
  • ⑮上がり(アガリ)
2.「御釈」~神への奉納の舞~
3.「高い山」~豊年の御礼及び五穀豊穣を祈願する~

唄詩:

高い山からよソレヨーヨー 谷底見ればヨーヨー
瓜や茄子のソレヨーヨー 花盛りよソレドンドコヨーヨー

4.「唄」~下世話な話や艶話で氏子・観衆を楽しませる~

唄詩:

①十七、八は眠いもの ささ眠いもの
下がりし小枝を枕に ささ枕に
②白河越えのささ山奥でチョマよチョマチョマお千代さんと
寝たわいな ささ寝たわいな
③あの馬の糞 本を糾せば野原のススキ
キギス啼かせた事もある

5.「銀の簪」~下世話な話や艶話で氏子・観衆を楽しませる~

唄詩:

銀の簪、誰に買うて貰うた 大阪新町栄町
酒屋のねーちゃんに買うて貰うた

6.「残獅子」~鬼に呑まされた御神酒で酔っ払った獅子が荒ぶる~
  • ①舞(マイ)
  • ②横下がり(ヨコサガリ)
  • ③塵祓い(チリハライ)
  • ④塵祓い反し(チリハライカエシ)
  • ⑤舞反し(マイカエシ)
  • ⑥蝶落し(チョウオトシ)
  • ⑦蝶落し反し(チョウオトシカエシ)
  • ⑧追廻し(オイマワシ)
  • ⑨下がり(サガリ)
  • ⑩上がり(アガリ)

宵宮

1.「道中」~神前の四隅・八方を祓い清める~
  • ①宮入りの舞(ミヤイリノマイ)
  • ②姿見(スガタミ)
  • ③塵祓い(チリハライ)
  • ④汐汲みの舞(シオクミノマイ)
  • ⑤下がり(サガリ)
  • ⑥錠閉し(ジョウトシ)
  • ⑦錠閉し反し(ジョウトシカエシ)
  • ⑧舞反し(マイカエシ)
  • ⑨姿見反し(スガタミカエシ)
  • ⑩横下がり(ヨコサガリ)
  • ⑪上がり(アガリ)
2.「御釈」~神への奉納の舞~
3.「高い山」~豊年の御礼及び五穀豊穣を祈願する~

唄詩:

高い山からよソレヨーヨー 谷底見ればヨーヨー
瓜や茄子のソレヨーヨー 花盛りよソレドンドコヨーヨー

4.「唄」~下世話な話や艶話で氏子・観衆を楽しませる~

唄詩:

①十七、八は眠いもの ささ眠いもの
下がりし小枝を枕に ささ枕に
②白河越えのささ山奥でチョマよチョマチョマお千代さんと
寝たわいな ささ寝たわいな
③あの馬の糞 本を糾せば野原のススキ
キギス啼かせた事もある

5.「銀の簪」~下世話な話や艶話で氏子・観衆を楽しませる~

唄詩:

銀の簪、誰に買うて貰うた 大阪新町栄町
酒屋のねーちゃんに買うて貰うた

6.「残獅子」~鬼に呑まされた御神酒で酔っ払った獅子が荒ぶる~
  • ①舞(マイ)
  • ②塵祓い(チリハライ)
  • ③塵祓い反し(チリハライカエシ)
  • ④蝶落し(チョウオトシ)
  • ⑤蝶落し反し(チョウオトシカエシ)
  • ⑥追廻し(オイマワシ)
  • ⑦下がり(サガリ)
  • ⑧上がり(アガリ)
 

実績

伝統芸能保存会の活動実績、表彰実績は下記のとおりです。

活動実績

分類 内容 日程等 備考
イベント参加 岩代大梅林 平成12年~ 2月から3月にかけて梅林開園中に数回出演
第6回和歌山県民俗芸能祭 平成24年3月11日
和歌山県民文化ステージ「伝統芸能の祭典」 平成26年3月16日
福祉施設訪問 ひかり保育園 平成12年~ 10月
介護福祉施設 虹 平成18年~ 毎年10月
特別養護老人ホーム 愛の園 平成24年~ 毎年11月
梅香丘温泉グループホーム 平成25年~ 10月~11月
養護老人ホーム 椿園 平成26年~ 10月
サービス付高齢者向け住宅 イクルみなべ 平成26年~ 10月
通所介護事業所 イクルデイサービス 平成26年~ 10月
社会福祉法人 しょうぶ保育園 平成26年~ 10月
社会福祉法人 イエス団 愛乃園保育園 平成26年~ 10月
養護老人ホーム 真寿宛 平成27年~ 1月
養護老人ホーム アオイ 平成26年~ 11月
文教施設訪問 みなべ町立岩代小学校 平成12年~ 10月
みなべ町立南部小学校 平成23年~ 10月
みなべ町立南部中学校 平成23年~ 10月
みなべ町立南部幼稚園 平成26年~ 10月

奉納実績

分類 内容 日程等 備考
奉納行事 岩代王子祭禮 例年 2月8日
西岩代八幡神社夏祭禮 例年 7月15日
西岩代八幡神社祭禮 例年 10月第2日曜日
金毘羅神社祭禮 例年 11月9日
熊野三社獅子舞奉納行脚 平成25年9月22日 熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社
熊野本宮大社獅子舞奉納 平成26年5月3日 世界遺産10周年記念行事の一環
京都六社獅子舞奉納行脚 平成26年9月17日
平成26年9月18日
上賀茂神社、下鴨神社、八坂神社、
平安神宮、松尾大社、城南宮
 

問い合わせ

西岩代伝統芸能保存会

〒645-0014
和歌山県日高郡みなべ町西岩代365-1

info@hozonkai.info
 

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